噛み合わせと身体の意外な関係

皆さん、「不定愁訴」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。
「不定愁訴」とは、原因が分からないけれどなんとなく体の調子が悪い状態のことを言います。

この症状を引き起こす要因の一つとして噛み合わせの悪さがあります。

皆さんの中にも同じ歯ばかり詰め物が取れたり、 痛みが出たりなどの経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

たかが一本の歯の治療がうまくいかない原因が、根本的な噛み合わせのズレによるものということもあるのです。

このような場合、詰め物が外れた一本の歯に対する治療を続けてもいつまでも根本的な解決には至りません。

当院では、噛み合わせの専門医が患者様一人一人の噛み合わせを細かく分析し、最適な噛み合わせへと導く治療を行っています。

正しい検査・診断をして、その一本の虫歯・詰め物・被せ物が取れてしまったりする原因を突き止め、原因を除去していくことが重要です。

「噛み合わせの治療」とは

噛み合わせの治療とは歯と歯の異常なズレを改善しお口の周りの筋肉・顎の関節に調和した状態にしていく治療です。

まずご自身が噛み合わせが悪いかどうかも定かではない方も多くいらっしゃるかと思います。
簡単なチェックリストを準備しましたのでぜひお試しください。

  • 同じところを何度も治療している方
  • 歯ぎしり・食いしばりがある方
  • 矯正治療をしていた方
  • 肩こり・頭痛がある方
  • めまいがする方。メニエール病と診断されたことがある方
  • 運動能力を高めたい方
  • 体・顔のバランスを整えたい方
  • ヨガをしている方

肩こり・頭痛・めまいなど一見歯科とは関係なさそうな項目もありますよね。

噛み合わせが悪いと「一番力を入れた時に噛む位置」と「筋肉・関節が安静に1番リラックスできて噛む位置」が大きくずれてしまうのです。

その結果、顎の関節が圧迫されて顎関節症になってしまったり、筋肉が歪んでしまって身体全体のバランスが悪くなり、肩こり・頭痛の原因となったりもするのです。
その他にも噛み合わせからくる全身への影響はたくさんあります。

胃腸障害

噛み合わせの悪さから食事の際に噛む回数が極端に減り唾液の分泌量が減少します。
食べ物も細かくかみ砕けていない状態で胃腸に届くことになりますので消化・吸収の際に負荷がかかります。

肥満

人間は、食事を摂ると脳が血液中の糖分を感知して、満腹中枢に知らせることで満腹感を抑制しています。
良く噛まずに早食いをすると、必要以上に食べ物を食べてしまっていますので、血液中の糖分が満腹中枢を刺激する前に過食状態になっています。

運動能力との関係

歯の噛み合わせと、スポーツパフォーマンスの関係は、あまり知られていないのではないでしょうか?

歯の噛み合わせのバランスが悪いと、重心動揺が大きくなり体のバランス感覚が悪くなります。

さらに、スポーツ用のマウスピースを装着することで、怪我の予防や筋力・バランス感覚が向上するといった研究報告もあります。

つまり、アスリートの命であるバランス感覚や運動能力は、歯の噛み合わせや健康管理そのものと密接に関連していると言えるのです。

治療結果には個人差がありますが、噛み合わせを整えることで上記の症状が全くなくなってしまう方もいます。

整体に行っている方は効果が上がったり、ヨガなどをする方はバランスが良くなったという方もいます。

Examination of bad bite

噛み合わせの検査について

1. 問診

噛み合わせのどこに問題を感じているか、過去にどのような治療をしてきたか、今後どのような状態にしていきたいかなどをお聞きします

2. レントゲン撮影

現時点で歯や歯を支える骨、顎関節にどのような症状が出ているかをチェックしていきます。場合によっては CT にて顎関節の状態を確認する場合もあります。

3. 顎の運動検査

顎がどのように動き、どれくらい開くか、空いた時に音がしないか、などをチェックしていきます。

4. 筋肉の検査

頭から首にかけてのあごの運動に関係する筋肉を押して痛みがないかをチェックしていきます。

5. 歯の検査

直接お口の中を見て、異常な状態になっている歯はないか、それぞれの歯がしっかりと機能しているかなどをチェックします。

6. 模型による噛み合わせの検査

上下の歯型の模型、頭蓋骨に対する上顎の位置、筋肉がリラックスするあごの位置といつも噛んでいるあごの位置とのズレを特殊な機械を用いて診断していきます。

flow

噛み合わせ治療の流れ

①調整

検査結果をもとに異常な噛み合わせの原因となっている詰め物、かぶせ物などを調整する

②ソフトスプリント装着

ソフトスプリントというやわらかいマウスピースを装着する。
このマウスピースは検査結果をもとに個人用にカスタマイズしているものですので通常の歯科医院で作製するマウスピースとは異なります。
これによって顎を理想に近い場所に近づけていきます。

③顎が安定する場所をさがす

症状が重度の場合は時間がかかる場合もあります。その場合ハードスプリント(硬いマウスピース)を使用していただく場合もあります。

④安定した場所に歯を作っていく

1. 噛み合わせの調整のみ

2. 1.+詰め物、かぶせ物のやり直し、噛み合わせを作り直す

3. 矯正治療

何が原因で噛み合わせが悪くなるのか?
噛み合わせが悪くなる原因は多岐にわたりますが、過去の治療が原因の場合も多いです。

今まで詰め物や、被せ物を使って治療をした際に「なんか噛み合わせが高いな」「いつもと違うな」と感じたことはなかったでしょうか?

人は2、3日もするとその違和感に慣れてしまい、何の問題もないように感じてしまうことが多いのです。

しかしそこに落とし穴があります。

その歯の異常を、顎の関節や筋肉が代償となりバランスをとってくれているのです。

つまり、たった一本の銀歯が、噛み合わせの異常を起こしている可能性があるのです

本当に悪いことが起こる前にしっかりとした治療をお勧めいたします。
噛み合わせについてわからないことなどがあれば、お気軽に当院までご相談ください。

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